Thursday

Dear My Grandma

帰りたい
帰りたい

あなたの家を探してひとり彷徨う
古い表札
庭にはクチナシの花
深い 濃い匂い
そこにはいつも暖かい光があたっていた

帰りたい
帰りたい

今でもあなたがそこにいるような錯覚
お香の煙
縁側に干された洗濯物は
もう乾いている
私はいつもそこで優しい風を感じた

あなたもこの家も永遠に私のために在るような気がした
でもいつの日か全てが変わり果て
私も失い、悲しみを知る時がやってくるとわかった
私につきまとい続けた悪夢

今もあなたの家に帰りたい
今も歩きながらあなたに向かっている
でもあなたの家は見つからないから
私は地面を踏みながら涙をこぼす

どこに帰ればいいのかわからない
どこに平和があるのかわからない

私はひたすらまっすぐ歩くけれど
この道は永遠に続くように終わらない

帰りたいのに
帰りたいのに